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科学研究費助成事業(研究成果公開促進費)の採択

  • 執筆者の写真: Masanobu Matsuura
    Masanobu Matsuura
  • 2021年4月16日
  • 読了時間: 1分

4月1日は、研究者にとって「科研の日」。去年の秋ごろ申請した研究テーマが、無事に、されました。近年、出版業界は不況で、博士論文などの学術書は採算が取れないため、ファンドを取らない限り、世に出ないケースが大半のようです。ですが、今回の採択を受けて、実に7年越しで博士論文を学術書として公刊することになります。


研究界隈からは、「これまで7年も何してたんだよっ」という耳が痛いツッコミが聞こえてきそうですが、大学で職を得て、3人の育児をこなしながら、コツコツ研究を続けてきて、やっとのことで出版に向けた環境が整ってきたというのが実感です。

テーマは、冷戦時代に在日朝鮮人9.3万人が北朝鮮に帰国した「北朝鮮帰国事業」。最終的に、出版社は、アジアの歴史・文化研究に定評のある明石書店にお願いしました。2022年1月にAmazonや全国の書店に並ぶ予定です。

正直に言えば、科研の採択と出版は嬉しいものですが、帰国した在日朝鮮人や日本人妻などを思い浮かべると、帰国事業の「歴史」に対する責任が重くのしかかっています。果たして、仕事と育児をこなしながら、夏までに原稿をリライトできるのか。慌ただしくも苦悩する日々が続きそうです。

 
 
 

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